EBITDAって何?
EBITDA(Earnings Before Interest,Taxes,Depreciation and Amortization)
金利、税金、有形固定資産の減価償却費及び無形固定資産の償却費控除前の利益
計算式を簡単に表現すると「営業利益+減価償却費」
損益計算書(P/L)の営業利益にキャッシュ・フロー表の減価償却費を加算
減価償却費は損益計算書の中では「売上原価」、「販売費及び一般管理費」の中に含まれている
営業利益に非キャッシュ費用である減価償却費を足し戻して求める
なのでEBITDAはキャッシュの出入りだけ計算した利益、つまりキャッシュ利益ということである
ツナグS(6551)平成30年9月期の場合
営業利益231,857千円+減価償却費104,820千円=EBITDA336,677千円
12月14日の日経新聞朝刊で「2024年9月期にEBITDA4倍目指す」と報じられストップ高
税引前利益や経常利益から算出する方法など数パターンあり、統一された公式はないので注意が必要
EBITDAの特徴
グローバルな評価指標
例えば日本の会計基準ではM&Aによる「のれん代」は毎年一定額を償却しなければならないが、国際会計基準では償却の必要はない
金利・税率・会計基準などの違いで同じような経営状態・収益力でも決算の数字はまるで異なってしまうことがある
グローバル経済の中で同じような物差しで比較・分析する指標としてEBITDAが注目されている
設備投資額の影響に左右されずに収益性をはかる
設備投資額が大きいと有形固定資産の減価償却費も大きくなる
減価償却費が大きくなれば営業利益は小さくなり、逆に減価償却費が小さくなれば営業利益は大きくなる
設備投資額の変動が大きいと営業利益にも短期的に大きなブレが発生する
設備投資などの有形固定資産だけでなく、「ソフトウェア」「営業権」など無形固定資産の減価償却費についても同様
短期的なブレを排除したEBITDAを使って、収益が安定し成長しているかどうかを評価する
他社比較でも有効で、減価償却費の多寡が営業利益の差になっている場合もある
EBITDAで売上に対する営業利益の収益性を比較評価することができる