ファーウェイ・ショック

ファーウェイ副会長 カナダで逮捕 アメリカ引き渡し求める

カナダ司法省は5日、中国の通信機器最大手「華為技術(ファーウェイ)」の

創業者の娘である孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を逮捕。

米国が経済制裁を科すイランに製品を違法輸出した疑いで、米当局が孟子の拘束を

要請していた。

 

華為技術(ファーウェイ・Huawei)

1987年創業、本社は広東省深圳市。民間企業だが国家との繋がりは深いとされる。

売上高は約10兆円。5割が通信会社向け基地局など、4割がスマートフォン

スマートフォンの世界シェアはアップルを抜き、サムスンに次ぐ第2位。

「中国製造2025」の重要分野である次世代通信規格「5G」インフラに注力。

世界66カ国、約1万件の基地局をすでに出荷している。

 

ファーウェイ・スパイ疑惑問題

以前に中国が米国に対してサイバー攻撃を仕掛けた実績があり、

米国政府は「製品がスパイ行為やサイバーテロに利用される可能性がある」と

名指しでファーウェイを警戒。

ファーウェイ側は全面否定してきたにもかかわらず、米国政府は正式に

政府機関などでファーウェイ製品の使用を禁止する措置をとった。

ファーウェイを警戒しているのは米国だけではない。

カナダ、オーストラリア、ドイツ、イギリスでも排除の方向へ進んでいる。

その背景にはこれから到来する5G時代の覇権争いがあるとみられる。

優位な通信規格と低価格品を武器に急速に勢力を伸ばす中国勢を

脅威とみなしているのである。

 

日経平均一時下げ幅600円超

12月1日に行われた米中首脳会談で、米国側が2019年1月1日から予定していた

2000億ドル分の中国製品に対する輸入関税25%引き上げを

90日間延期するという妥協案で合意。

米中貿易戦争は一時休戦と思われた矢先、ファーウェイ幹部逮捕報道。

米国政府はファーウェイに米企業との取引を禁じる制裁を科す可能性が出てきた。

ハイテク分野を中心に米中摩擦が激化するのではないかという警戒感から

関連銘柄への売りを誘った。